Chapter 01銀行口座を、なんとなく眺める
前回、わかめとの会話で「資産形成は、人生の選択肢を増やすため」と気付いたしゃけ。「未来のこと、ちょっと考えてみよう」——その小さな決意が、芽生えていた。
そして週末の夜。しゃけは久しぶりに銀行のアプリを開いてみた。残高は……まあ、想像通り。給料が振り込まれて、家賃と光熱費とサブスク代が引かれて、ちょっとずつ増えてはいる。
でも、なんだろう。心がはずまない。「ちゃんと働いて、ちゃんと貯めてる」はずなのに——どこかで、なにかが足りない気がする。
そして週末の夜。しゃけは久しぶりに銀行のアプリを開いてみた。残高は……まあ、想像通り。給料が振り込まれて、家賃と光熱費とサブスク代が引かれて、ちょっとずつ増えてはいる。
でも、なんだろう。心がはずまない。「ちゃんと働いて、ちゃんと貯めてる」はずなのに——どこかで、なにかが足りない気がする。
しゃけ
わかめ〜、ちょっと聞いていい?
お金ってさ、銀行に預けてれば、それでいいんじゃないの?みんな投資とか言うけど、なんか、こわいし……。
お金ってさ、銀行に預けてれば、それでいいんじゃないの?みんな投資とか言うけど、なんか、こわいし……。
わかめ
うん、それ、たぶんみんなが一度は思う疑問だね。
じゃあ逆に聞いてみるね——しゃけの貯金、いま、どのくらいのスピードで増えてる?
じゃあ逆に聞いてみるね——しゃけの貯金、いま、どのくらいのスピードで増えてる?
しゃけ
えーっと…。
「増えてる」っていうより、「減ってないだけ」って感じ、かなぁ。利息も、たまにスマホに通知くるけど、数円とか、十円とか…?
「増えてる」っていうより、「減ってないだけ」って感じ、かなぁ。利息も、たまにスマホに通知くるけど、数円とか、十円とか…?
わかめ
うん、それが今の日本の「貯金」の現実。
銀行に預けても、お金はほぼ増えない。それどころか、知らないうちに「目減りしている」可能性もあるんだ。
銀行に預けても、お金はほぼ増えない。それどころか、知らないうちに「目減りしている」可能性もあるんだ。
しゃけ
め、目減り……!?
銀行ってお金がいちばん安全な場所だと思ってた……。
銀行ってお金がいちばん安全な場所だと思ってた……。
銀行は 「無くならない」という意味では安全。でも 「増える」という意味では、いまの日本ではほぼゼロ。
「守る」と「育てる」は別ものなんです。
「守る」と「育てる」は別ものなんです。
Chapter 02お金には、3つの置き場所がある
わかめ
お金にはね、置き場所が大きく3つあるんだよ。
これを知ってるだけで、お金のニュースがぐっとわかりやすくなる。図にしてみるね。
これを知ってるだけで、お金のニュースがぐっとわかりやすくなる。図にしてみるね。
- 💰現金財布・タンス
すぐ使える/増えない - 🏦銀行普通預金・定期
守れる/ほぼ増えない - 📈投資株・投資信託など
動く/育つ可能性
しゃけ
なるほどなぁ。
つまり、お金を全部「銀行」だけに置いてると、「守る」しかしてないってこと?
つまり、お金を全部「銀行」だけに置いてると、「守る」しかしてないってこと?
わかめ
うん、それに気付けたら、もう半分わかってるよ!
もちろん、すぐ使う生活費や緊急用のお金は銀行が一番。
でも「10年後・20年後に使う予定のお金」までぜんぶ銀行に置いておくのは、ちょっともったいないんだ。
もちろん、すぐ使う生活費や緊急用のお金は銀行が一番。
でも「10年後・20年後に使う予定のお金」までぜんぶ銀行に置いておくのは、ちょっともったいないんだ。
しゃけ
でも投資って、なんかこわいイメージあるんだよなぁ……。
減ったら、いやだし。
減ったら、いやだし。
わかめ
うん、その気持ちわかるよ。
じゃあちょっと、身近な "ハンバーガー" を使って考えてみよっか。
じゃあちょっと、身近な "ハンバーガー" を使って考えてみよっか。
お金を植物にたとえると、銀行はそのまま「保管庫」に入れるイメージ。
一方、投資は「土に植える」イメージ。時間という栄養を与えて、ゆっくり育てる。育てたお金は、未来のあなたの「選択肢の地図」を広げてくれます。
一方、投資は「土に植える」イメージ。時間という栄養を与えて、ゆっくり育てる。育てたお金は、未来のあなたの「選択肢の地図」を広げてくれます。
Chapter 0320年前のハンバーガー
わかめ
じゃあね、ちょっと身近な話をしよう。
昔——20年くらい前のマクドナルドのハンバーガーって、いくらだったか、覚えてる?
昔——20年くらい前のマクドナルドのハンバーガーって、いくらだったか、覚えてる?
しゃけ
えーっと……
あ、なんかCMで 「100円あったら、マックへ行こう!」 っていうフレーズ、あった気がする。
あ、なんかCMで 「100円あったら、マックへ行こう!」 っていうフレーズ、あった気がする。
しゃけ
……ってことは、当時のハンバーガーは 100円 で食べられたってこと、だよね?
わかめ
そう、よく覚えてたね。
当時、ハンバーガーは 1個100円 で買えてた。
……じゃあ、いまは 2026年。同じハンバーガー、いくらだと思う?
当時、ハンバーガーは 1個100円 で買えてた。
……じゃあ、いまは 2026年。同じハンバーガー、いくらだと思う?
しゃけ
えっ、いまも100円じゃ……ないんだ?
うーん、150円、とか?
うーん、150円、とか?
わかめ
1個 約280円。
同じ "ハンバーガー1個" なのに、値段は 約2.8倍 になってる。
同じ "ハンバーガー1個" なのに、値段は 約2.8倍 になってる。
しゃけ
うわ、本当だ……。
言われてみれば、自分が学生のころと比べても、外食はずいぶん高くなった気がする。
言われてみれば、自分が学生のころと比べても、外食はずいぶん高くなった気がする。
わかめ
うん。値上がりしてるのは、もちろんハンバーガーだけじゃないよ。たとえば——
- 🍔マック
ハンバーガー2005年頃 100円
↓
2026年 約280円 - 🥤自販機
缶コーラ2010年 120円
↓
2026年 約180円 - 🏰ディズニー
大人1日券2008年 5,800円
↓
2026年 約10,900円
しゃけ
ぜんぶ、けっこう上がってる……。
でも、これって "物が高くなってる" 以上の、何か意味があるの?
でも、これって "物が高くなってる" 以上の、何か意味があるの?
わかめ
いい問いだね!実はこれ、視点を変えると見えるんだ。
「物が高くなった」=「同じ1,000円で買えるものが、20年前より減ってる」ってこと。
同じ "お金の額" なのに、買える量が小さくなる——つまり、お金の "ちから" 自体が、年々弱くなってるんだ。
「物が高くなった」=「同じ1,000円で買えるものが、20年前より減ってる」ってこと。
同じ "お金の額" なのに、買える量が小さくなる——つまり、お金の "ちから" 自体が、年々弱くなってるんだ。
しゃけ
あぁ……「お金のちからが弱くなる」って、そういう意味か……。
これって、よくニュースで聞くやつと、関係あるの……?
これって、よくニュースで聞くやつと、関係あるの……?
わかめ
うん。いま、しゃけが言ってくれた「物の値段が、長い目で見るとすこしずつ上がっていく現象」——
これに、世の中ではちゃんと名前がついてるの。
その名前は——「インフレ」。
これに、世の中ではちゃんと名前がついてるの。
その名前は——「インフレ」。
しゃけ
いんふれ……。
あ、その言葉は聞いたことある気がする……。
でも、ちゃんと意味、わかってなかった。
あ、その言葉は聞いたことある気がする……。
でも、ちゃんと意味、わかってなかった。
わかめ
大丈夫、いまの "ハンバーガーが100円→280円" の話が、もう "インフレ" そのものなんだよ。
難しい言葉だけど、中身は、しゃけが体感した、その感覚なんだ。
そしてここからが、もうひと段階、大事な話だよ。
難しい言葉だけど、中身は、しゃけが体感した、その感覚なんだ。
そしてここからが、もうひと段階、大事な話だよ。
わかめ
もし給料が 同じ額のまま だったら、しゃけの "1か月の生活力" は、毎年すこしずつ弱くなってる。
そして、銀行に置きっぱなしのお金も、"額は変わらないのに、できることは減っていく"。
これが「貯金してても増えない」よりちょっと怖い、隠れた現実なんだ。
そして、銀行に置きっぱなしのお金も、"額は変わらないのに、できることは減っていく"。
これが「貯金してても増えない」よりちょっと怖い、隠れた現実なんだ。
しゃけ
えっ、つまり——
ぼくが銀行にコツコツ貯めてる100万円も、20年後には 今ほどいろんなことができなくなってる かもしれないってこと……?
ぼくが銀行にコツコツ貯めてる100万円も、20年後には 今ほどいろんなことができなくなってる かもしれないってこと……?
わかめ
そう、その可能性はある。
もちろん給料も少しずつ上がる人もいるし、世の中もどう動くかは分からない。
でも「銀行に置く=安全」って思いこんでいると、こういう "じわじわ価値が薄まる" 動きを見落としやすい。
これが、第1章の冒頭で言った「貯金だけだと、お金は育たない」のもう少し深い意味なんだ。
もちろん給料も少しずつ上がる人もいるし、世の中もどう動くかは分からない。
でも「銀行に置く=安全」って思いこんでいると、こういう "じわじわ価値が薄まる" 動きを見落としやすい。
これが、第1章の冒頭で言った「貯金だけだと、お金は育たない」のもう少し深い意味なんだ。
しゃけ
うわぁ……ということは、
"なにもしない" って選択も、ある意味では "リスクを取ってる" ことに、なるんだ……?
"なにもしない" って選択も、ある意味では "リスクを取ってる" ことに、なるんだ……?
わかめ
ふふ、いい気付き!
「リスク = こわいもの」じゃなくて、「リスク = 未来の不確実さ」 って捉えると、見え方が変わるよ。
貯金にも、投資にも、それぞれ違う種類のリスクがある。
大事なのは、リスクを "0にする" ことじゃなくて——
「リスク = こわいもの」じゃなくて、「リスク = 未来の不確実さ」 って捉えると、見え方が変わるよ。
貯金にも、投資にも、それぞれ違う種類のリスクがある。
大事なのは、リスクを "0にする" ことじゃなくて——
わかめ
自分の未来に合わせて、「ちょうどいいバランス」を見つけることなんだ。
すぐ使うお金は銀行に。何年も先に使う予定のお金は、 "育つ場所" にも少し置いてあげる。
それを少しずつ整えていくのが、未来デザインの第一歩だよ。
すぐ使うお金は銀行に。何年も先に使う予定のお金は、 "育つ場所" にも少し置いてあげる。
それを少しずつ整えていくのが、未来デザインの第一歩だよ。
しゃけ
なんか……「貯金」が「悪」みたいに語られるの、ずっとモヤモヤしてたんだ。
でも今の説明で、すごく腑に落ちた!
「貯金 vs 投資」じゃなくて、「両方のバランス」なんだね。
でも今の説明で、すごく腑に落ちた!
「貯金 vs 投資」じゃなくて、「両方のバランス」なんだね。
全部を変える必要はありません。「ちょっとだけ動かしてみる」ところから始めましょう。
- 銀行アプリを開いて、いまの貯金額をざっくり確認してみる
- 「すぐ使う分(生活費6か月)」と「当分使わない分」を頭の中で分けてみる
- シミュレーターで「月3,000円から投資したら10年後は?」を試算してみる
わかめ
"育てる" 選択肢が見えてきたら——次にいちばん知ってほしいのが、「投資」 ってそもそも何?っていう、根っこの話なんだ。
しゃけ
投資!言葉は知ってるけど、実はちゃんとわかってないかも……。
わかめ
ふふ、そんなしゃけのために、次回は 「投資の正体」 と、その中で起きる "時間の魔法"=複利 の話をしよう。
聞き終わったとき、お金の見え方が変わるよ。
聞き終わったとき、お金の見え方が変わるよ。
しゃけ
"時間の魔法"!?気になる、聞きたい!
今日のまとめ
- 銀行に預けるだけでは、お金はほぼ増えない
- インフレで、お金の価値は少しずつ目減りすることもある
- お金には3つの置き場所がある(現金/銀行/投資)
- 投資は怖いものじゃなく、未来に向けてお金を「育てる」選択肢
- 大事なのはリスク0じゃなく、自分にちょうどいいバランスを見つけること
月3,000円から、未来を育ててみる?
「もし毎月3,000円ずつ投資にまわしたら、10年後はどうなる?」
シミュレーターで、"育てる"イメージを可視化してみましょう。