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BONUS EPISODE· 番外編DEEP DIVE · 社会保険料

社会保険料って、
どこに消えてる?

📅 ⏱️ 読了 約11分 🌱 中級者向け

この記事で学べること

Bonus 01給料明細を、もう一度

第10話で給料明細を開いたしゃけ。「社会保険料、けっこう引かれてるな……」と気付いた。でも、その中身が "何のための保険" なのかは、まだ霧の中。

ある日、新人の同僚にお金の話をされた。「社保って、結局なにに使われてるんですか?」その質問に、しゃけは答えられなかった。
しゃけ (疑問)
しゃけ
わかめ、ちょっと改めて教えてほしいんだ。
毎月、給料明細の「社会保険料」の欄、合計で 4万円超え 引かれてる。
これって、結局なににどう使われてる の?知らないままだと、もやもや……。
わかめ (にっこり)
わかめ
ふふ、いい質問!実は社会保険料って 5つの保険のセット販売なんだ。
1つずつ "何を守ってくれるか" を見ると、もやもやが "おどろき" に変わるよ。
今日はそれを順番に解読しよう。
Point / ここだけ覚えよう
"社会保険料" は 5つの保険のセット
会社員の給料から引かれる "社会保険料" は、ひとつの保険じゃありません。
健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険(40歳〜)・労災保険(全額会社負担) という5つの異なる保険の合算です。
それぞれが何を守るか分けて見ると、"15%引かれる" の意味がガラッと変わります。

Bonus 025つの保険、それぞれが守るもの

わかめ
わかめ
まずは5種類、ぜんぶ並べてみるね。
各料率は 「協会けんぽ・東京都・40歳未満」 をベースにした参考値。地域や健保組合で多少違うよ。
しゃけ (驚き)
しゃけ
うわ……ぜんぶ書き出すと、けっこう "守られてる" 感じがする……!
1つずつ、もうちょっと詳しく聞きたい!
わかめ (説明)
わかめ
① 健康保険: 病気・ケガで医療費の 自己負担3割
さらに "高額療養費制度"。年収500万なら、月の医療費が100万円かかっても、自己負担は 約9万円が上限。残りは健保が肩代わり。これだけでも、強烈に手厚い。
わかめ
わかめ
② 厚生年金: いちばん大きな天引き。
65歳から "終身で" 年金が出る。平均寿命まで受け取ると、1人2,000〜3,000万円もらえる計算になるんだ。
さらに遺族年金 (亡くなったら家族へ)、障害年金 (障害状態に) もここから出る。
わかめ (説明)
わかめ
③ 雇用保険: 失業時に "基本手当(失業給付)"。直近賃金の 50〜80% が一定期間。
さらに 育休給付金(育休中の手取りの 50〜67%) もここから出るんだ。育休を取るとき、本気でありがたみが分かるよ。
わかめ
わかめ
④ 介護保険: 40歳から加わる。
将来、自分が介護サービスを受けるとき、自己負担 1〜3割 で済む。
家族の介護にも影響する大きな備えだよ。
わかめ (にっこり)
わかめ
⑤ 労災保険: 会社が全額負担。
業務上のケガや、通勤途中の事故にも対応してくれる。治療費は 100%カバーされて、休業中の補償も出る。
「自分の給料からは1円も引かれてない」のに守ってくれる、いちばん優しい保険なんだよ。
しゃけ (はっ)
しゃけ
こうやって整理すると……月4万円って "高い" とも言えるけど、"安い" とも言える……。
自分でぜんぶ民間保険で揃えたら、もっと高くなるんだろうな……。
Future Note / 未来設計のヒント
"払う" じゃなく、"守られている" と捉え直す
社会保険料を "消えるお金" と捉えると、毎月の天引きが憂鬱になります。
でも "5つの保険を月4万円で買っている" と捉え直すと、市場価格で見ればはるかに安い、コスパ最強の保険セットなのです。
個人事業主は国民健康保険+国民年金で、これらの一部しか得られず、給付水準も会社員より低い——これが会社員の "見えない優遇" です。

Bonus 03標準報酬月額の "謎ルール"

わかめ (説明)
わかめ
最後にひとつだけ、ぜったい知っておいてほしいルールがある。
第9話でちらっと触れた、「標準報酬月額」 のしくみ。これがね、年間の社保額を大きく左右するんだ。
しゃけ (聞きたい)
しゃけ
えーと、ということは……4-6月の給料 (残業代込み) で、翌年8月まで1年間の社保が決まるってこと?
わかめ
わかめ
そう、その通り!
たとえば月収30万円の人が、4月だけ大残業して44万円になったとする。すると標準報酬月額が 30万→32万 のランクに1つ上がる
結果、9月以降12か月間の社保が、毎月 約3,000円高くなる。年で 3.6万円 の差。
しゃけ (え)
しゃけ
えっ、4月の残業1か月の影響が、1年間続くの!?
知らずに頑張ると、損するパターンあるね……。
わかめ (にっこり)
わかめ
そう、これが「節保(節社保)」のいちばんシンプルな知恵なんだ。
もちろん業務上必要な残業はやっていい。でも "4-6月だけは、できるだけランクを上げない" という戦略があるって知っていると、年に数万円の差になる。
"知っていれば防げる損" ってやつだね。
しゃけ (ワクワク)
しゃけ
こういうの、学校で教えてほしかったなぁ……!
大人になってからのお金の知識って、ぜんぶ "知ってる人だけが得をする" 世界なんだね。
わかめ
わかめ
うん、だから未来デザイン教室があるんだよ。
"知ること" は、いちばん早くて、いちばんリスクの少ない節約。
そして、その知識を "自分の数字" で確かめるシミュレーターも、忘れずに使ってね。
Action / 今日からできること
"自分の標準報酬月額" を、まず知る
知る → 自分の数字で計算 → 行動 の流れで。
  • 給与明細の "健康保険" 欄を確認。実額から逆算すれば自分の等級が分かる
  • 社会保険料シミュレーターで、"残業時間別の標準報酬月額" を試算する
  • 3月までに "4-6月の働き方" をざっくり計画する (業務に支障が出ない範囲で)

今日のまとめ

  1. 社会保険料は 5つの保険のセット販売 (健保・厚年・雇保・介護・労災)
  2. 合計は月収の 約15% (40歳未満は約14.7%)
  3. "払う" ではなく "5つの保険を買って守られている" と捉え直す
  4. 標準報酬月額は 4-6月の支給額平均 で決まり、9月から1年間固定
  5. 4-6月の残業は、年間 数千〜数万円 の社保差になることも

あなたの社保、年間どれくらい?

月収・残業時間・年齢を入れるだけで、
社会保険料シミュレーターが あなたの保険料と標準報酬ランク を試算します。
"知ると防げる損" が、可視化されます。

社会保険料シミュレーターを使ってみる