Chapter 01「インデックス投資」って、なに?
前回、NISA という "投資の入れ物" を知ったしゃけ。さっそく口座を作ろうとしたものの——肝心の "何を買えばいいか" で、手がとまってしまった。
しゃけ
わかめ……NISAの口座、作ろうとしたんだけど、「何を買えばいいか」でフリーズしちゃった……。
株とかいっぱい並んでて、ぼく、もう、わけわかんないよ。
株とかいっぱい並んでて、ぼく、もう、わけわかんないよ。
わかめ
ふふ、そこ、みんなつまずくところだよ。
大丈夫、初心者の "王道"が、ちゃんとあるよ。
その名も——インデックス投資。
大丈夫、初心者の "王道"が、ちゃんとあるよ。
その名も——インデックス投資。
しゃけ
い、いんでっくす……?
うっ、カタカナでもう頭痛い……。なにそれ、こわい。
うっ、カタカナでもう頭痛い……。なにそれ、こわい。
わかめ
大丈夫、ゆっくりね。
まずは 1行 だけ覚えてもらえば、今日は OK。
まずは 1行 だけ覚えてもらえば、今日は OK。
言葉はむずかしそうでも、中身はシンプル。
「指数 (しすう)」という "市場全体の平均点" に、連動する ような "投資信託 (とうししんたく)" を買う——
たったそれだけのことなんです。
「指数 (しすう)」という "市場全体の平均点" に、連動する ような "投資信託 (とうししんたく)" を買う——
たったそれだけのことなんです。
しゃけ
……しすう。とうししんたく。
はい、もう2つともピンとこない。ぜんぜん、わかんない……。
はい、もう2つともピンとこない。ぜんぜん、わかんない……。
わかめ
そうだよね、まだ何も説明してないんだから、当然!
これから1つずつ見ていこう。
まずは 「指数」 から。
これから1つずつ見ていこう。
まずは 「指数」 から。
① 「指数 (しすう)」って、なに?
わかめ
指数を一言でいうと——
「市場全体の値動きを、1つの数字にまとめたもの」。
たとえるなら、学校の "平均点" みたいなものだよ。
「市場全体の値動きを、1つの数字にまとめたもの」。
たとえるなら、学校の "平均点" みたいなものだよ。
わかめ
クラスに30人いて、テストの点がバラバラだったとしても、「クラスの平均点」 が1つの数字で出るよね。
株式市場も同じ。何百、何千社もの株価がバラバラに動くけど、それを 1つの "通信簿" にしたのが「指数」なんだ。
株式市場も同じ。何百、何千社もの株価がバラバラに動くけど、それを 1つの "通信簿" にしたのが「指数」なんだ。
しゃけ
あー、なるほど!
つまり、市場っていう "クラス" の 平均点 ってことか。
それなら、なんとなくわかるかも……。
つまり、市場っていう "クラス" の 平均点 ってことか。
それなら、なんとなくわかるかも……。
わかめ
そう、完璧!
そして、指数にもいろんな "クラス" があるよ。代表的なのは、この3つ。
そして、指数にもいろんな "クラス" があるよ。代表的なのは、この3つ。
- 🇯🇵TOPIX
(トピックス)日本の市場ぜんぶ
約2,100社の平均点
「日本クラス」の通信簿 - 🇺🇸S&P500
(エス アンド ピー ごひゃく)アメリカの大企業
500社の平均点
「米国エリートクラス」 - 🌏オルカン
(全世界株式)世界の上場企業
約3,000社の平均点
「地球クラス」の通信簿
しゃけ
え、オルカンって、世界 約3,000社 もまとめた通信簿なの……?
すごい、地球まるごとじゃん!
すごい、地球まるごとじゃん!
わかめ
そう、まさに地球クラスの通信簿!
ちなみに「オルカン」は、 ALL COUNTRY の略。
日本、米国、ヨーロッパ、新興国まで、まるっとひとつにした指数なんだ。
ちなみに「オルカン」は、 ALL COUNTRY の略。
日本、米国、ヨーロッパ、新興国まで、まるっとひとつにした指数なんだ。
② 「投資信託」って、なに?
わかめ
指数 = 平均点、これで OK。
次は 「投資信託」 ね。
これも、たとえ話で説明するね。
次は 「投資信託」 ね。
これも、たとえ話で説明するね。
わかめ
投資信託をひとことで言うと——
「みんなのお金をひとつにまとめて、プロが代わりに株を買って運用してくれる "福袋"」。
1人で何百社も株を買うのって、お金的にも、手間的にも、ムリだよね?
「みんなのお金をひとつにまとめて、プロが代わりに株を買って運用してくれる "福袋"」。
1人で何百社も株を買うのって、お金的にも、手間的にも、ムリだよね?
しゃけ
うん、ムリ……。1社だけでも、何万円もするやつ、あるんでしょ?
わかめ
そうそう。
でも、みんなのお金を集めれば、その合計で何百社、何千社の株を一気に買えるよね。
それを "ひとつの袋" にして、私たちは その袋の一部 を買う。
これが、投資信託。
だから、月1,000円とか100円からでも、世界中の企業の "オーナー" になれるんだ。
でも、みんなのお金を集めれば、その合計で何百社、何千社の株を一気に買えるよね。
それを "ひとつの袋" にして、私たちは その袋の一部 を買う。
これが、投資信託。
だから、月1,000円とか100円からでも、世界中の企業の "オーナー" になれるんだ。
しゃけ
なるほど、みんなで福袋を買って、その中身をシェアする感じか!
これなら、ぼくでもちょっとずつ参加できる……!
これなら、ぼくでもちょっとずつ参加できる……!
③ 「指数」 ✕ 「投資信託」 = インデックス投資
わかめ
じゃあ、2つを合わせよう。
「指数に "連動する" ように作られた投資信託」 = インデックスファンド。
それを買って投資することが、インデックス投資だよ。
「指数に "連動する" ように作られた投資信託」 = インデックスファンド。
それを買って投資することが、インデックス投資だよ。
たとえば 「S&P500に連動する投資信託」 を1本買えば——
米国の大企業500社を、まるっと "福袋" として持つことになります。
S&P500 が +5% なら、あなたの福袋も、ほぼ +5%。
これが、「指数に連動する」 という意味です。
米国の大企業500社を、まるっと "福袋" として持つことになります。
S&P500 が +5% なら、あなたの福袋も、ほぼ +5%。
これが、「指数に連動する」 という意味です。
しゃけ
あれ……ってことは、ぼくが「どの会社が伸びるか」を予想しなくていいってこと?
市場ぜんぶ、まるごと買っちゃえばいい、みたいな……?
市場ぜんぶ、まるごと買っちゃえばいい、みたいな……?
わかめ
そう、ドンピシャ!
個別の会社を当てる "予想ゲーム"じゃなくて、市場全部に "乗っかる" 投資。
それが、インデックス投資の正体なんだ。
個別の会社を当てる "予想ゲーム"じゃなくて、市場全部に "乗っかる" 投資。
それが、インデックス投資の正体なんだ。
Chapter 02「アクティブファンド」との違い
しゃけ
あれ、ちょっと気になったんだけど。
「福袋」 = 投資信託って言ってたよね。
……福袋にも、いろんな種類があるんじゃないの?
「福袋」 = 投資信託って言ってたよね。
……福袋にも、いろんな種類があるんじゃないの?
わかめ
いい着眼点!
投資信託は大きく 2つに分けられるんだ。
1つは、いままで話してきた「インデックスファンド」。
そしてもう1つが——「アクティブファンド」。
投資信託は大きく 2つに分けられるんだ。
1つは、いままで話してきた「インデックスファンド」。
そしてもう1つが——「アクティブファンド」。
しゃけ
あくてぃぶふぁんど……。
うっ、また新しいカタカナだ……。すごく強そうな名前で、ちょっと身構えちゃう……。
うっ、また新しいカタカナだ……。すごく強そうな名前で、ちょっと身構えちゃう……。
わかめ
大丈夫、難しくないよ。
2つの違いは、
"平均点を目指す" のか、"平均点より上を目指す" のかなんだ。
2つの違いは、
"平均点を目指す" のか、"平均点より上を目指す" のかなんだ。
- 📈インデックス
ファンド指数に 連動
=「平均点」を取りに行く
運用方針: シンプル - 🎯アクティブ
ファンド指数を 上回ろうとする
=「平均点 + α」を狙う
運用方針: プロが選別
しゃけ
えっ、それならアクティブのほうがよくない?
平均点より上、目指してくれてるんでしょ?
プロが選んでくれるんだし……。
平均点より上、目指してくれてるんでしょ?
プロが選んでくれるんだし……。
わかめ
直感的には、そう思うよね。
でも、ここに 長年のデータが示す、衝撃の事実 があるんだ。
でも、ここに 長年のデータが示す、衝撃の事実 があるんだ。
米国のS&P 公式調査 (SPIVA) などによれば——
15〜20年の長期で見ると、アクティブファンドの約70〜80%が、インデックス (指数) に負けているのが現実です。
つまり、「プロが本気で選んだ福袋」 よりも、「ただ平均点を取るだけの福袋」の方が、ほとんどの場合、最終的に勝つということです。
15〜20年の長期で見ると、アクティブファンドの約70〜80%が、インデックス (指数) に負けているのが現実です。
つまり、「プロが本気で選んだ福袋」 よりも、「ただ平均点を取るだけの福袋」の方が、ほとんどの場合、最終的に勝つということです。
しゃけ
えええっ……?
プロが選んだほうが、ふつうの平均に 負けるの!?
なんで……?
プロが選んだほうが、ふつうの平均に 負けるの!?
なんで……?
わかめ
理由は、大きく 2つ あるよ。
1つずつ、説明するね。
1つずつ、説明するね。
理由① 手数料がぜんぜん違う
わかめ
アクティブは「プロが選別」する手間がかかる分、運用手数料 (信託報酬) が高いの。
一般的に 年1〜2%。
いっぽうインデックスは「指数に連動するだけ」だから、とってもシンプルで手数料も安いの。
こちらは 年0.1%前後。
……なんと、差は約20倍もあるんだよ。
一般的に 年1〜2%。
いっぽうインデックスは「指数に連動するだけ」だから、とってもシンプルで手数料も安いの。
こちらは 年0.1%前後。
……なんと、差は約20倍もあるんだよ。
しゃけ
えっ、20倍……!?
第3話で習った "複利の雪だるま" を思い出すと、年1〜2%の差って、長期だとめちゃくちゃ大きくならない……?
第3話で習った "複利の雪だるま" を思い出すと、年1〜2%の差って、長期だとめちゃくちゃ大きくならない……?
わかめ
よく気づいたね!
たとえば 30年運用すると——
同じ運用利回りでも、年2%の手数料差で 受け取り額が3〜4割も減ることがあるんだ。
"手数料は静かに資産を削るシロアリ" とも言われるんだよ。
たとえば 30年運用すると——
同じ運用利回りでも、年2%の手数料差で 受け取り額が3〜4割も減ることがあるんだ。
"手数料は静かに資産を削るシロアリ" とも言われるんだよ。
理由② 「市場平均」の "正体"
わかめ
そもそも、株式市場で売り買いしてる人って、誰だと思う?
しゃけ
えっと……プロの人たち、かな?
わかめ
そう、世界の市場の取引、その 大半はプロ なの。
つまり、「市場平均」 = "プロたちの売買の集合体" の平均、ということ。
つまり、「市場平均」 = "プロたちの売買の集合体" の平均、ということ。
わかめ
じゃあ、「プロの平均」を、別の個別のプロが 長期で安定して上回る って——
これって、よく考えるとすごく難しいことだと思わない?
クラスの平均点を、クラスの中の誰かが 毎回、ずっと 上回り続けるようなものだから。
これって、よく考えるとすごく難しいことだと思わない?
クラスの平均点を、クラスの中の誰かが 毎回、ずっと 上回り続けるようなものだから。
しゃけ
あー……たしかに。
誰かが平均を上回るってことは、別の誰かが下回ってるってことだもんね。
プロ全体で言ったら、結局 "平均" になるしかない……。
誰かが平均を上回るってことは、別の誰かが下回ってるってことだもんね。
プロ全体で言ったら、結局 "平均" になるしかない……。
わかめ
そう、まさにそれ!
しかも、勝ち組プロは「あらかじめ」 はわからない。後からしか「勝ってた」ってわかんないんだ。
だから——"市場平均を取る" だけで、すでに大半のプロに勝てる、というのが、インデックス投資の "強み" の正体なんだよ。
しかも、勝ち組プロは「あらかじめ」 はわからない。後からしか「勝ってた」ってわかんないんだ。
だから——"市場平均を取る" だけで、すでに大半のプロに勝てる、というのが、インデックス投資の "強み" の正体なんだよ。
Chapter 03インデックスの強みと、結局なにを買えばいい?
わかめ
ここまでの話、まとめると、インデックス投資には 3つの強み があるよ。
- 🏆① プロの市場平均を
"確実に" 取れる市場で売買する大半は
プロ。その平均を
誰でも取りに行ける - 💸② 低コスト信託報酬*年0.1%前後
アクティブの1/20
*運用会社への管理手数料 - 🌍③ 1本で広く分散数百〜数千社に
まとめて投資
"福袋"の中身が広い
しゃけ
①の "プロの市場平均を確実に取れる" って、めちゃくちゃ強いね……。
"確実に" 取れるって、すごく安心感ある。
"確実に" 取れるって、すごく安心感ある。
わかめ
そうなんだ。
"凡人が、努力なしでプロの平均に並べる"——投資の世界では、これがいちばんの近道なんだよ。
"凡人が、努力なしでプロの平均に並べる"——投資の世界では、これがいちばんの近道なんだよ。
じゃあ、どの指数 (=どの福袋) を選ぶ?
しゃけ
インデックス投資がいいのはわかった!
でも、「指数」だけでも TOPIX・S&P500・オルカンって3つ出てきたよね。
結局、ぼくはどれを買えばいいの……?
でも、「指数」だけでも TOPIX・S&P500・オルカンって3つ出てきたよね。
結局、ぼくはどれを買えばいいの……?
わかめ
ふふ、いい質問。3つの特徴を並べてみるね。
- 🇯🇵TOPIX日本企業 約2,100社
過去30年は
米国に比べ成長が鈍め - 🇺🇸S&P500米国大企業500社
過去30年
年平均 約10% - 🌏オルカン世界 約3,000社
米国60%+他40%
地域分散 の決定版
わかめ
わかりやすく整理すると——
・TOPIX: 日本の成長を信じる人向け。ただし過去の成績は控えめ。
・S&P500: 「これからも米国が世界をリードする」と信じる人向け。
・オルカン: 「未来は誰にもわからない、地球まるごとに乗っかる」と考える人向け。
・TOPIX: 日本の成長を信じる人向け。ただし過去の成績は控えめ。
・S&P500: 「これからも米国が世界をリードする」と信じる人向け。
・オルカン: 「未来は誰にもわからない、地球まるごとに乗っかる」と考える人向け。
しゃけ
うーん……。
正直、米国が今後どうなるかも、日本がどうなるかも、ぼくにはわからない……。
正直、米国が今後どうなるかも、日本がどうなるかも、ぼくにはわからない……。
わかめ
それなら、答えはシンプル!
"未来が予想できない" なら、地球まるごとに乗っかる——つまり オルカンが、いちばん無難な選択だよ。
多くの初心者が、最初の1本に "オルカン" を選ぶ理由は、まさにそこなんだ。
"未来が予想できない" なら、地球まるごとに乗っかる——つまり オルカンが、いちばん無難な選択だよ。
多くの初心者が、最初の1本に "オルカン" を選ぶ理由は、まさにそこなんだ。
「米国の優位がこれからも続く」と強く信じるなら S&P500。
判断できない・しなくていい、と思うなら オルカン (全世界株式)。
どちらも信託報酬は年0.1%前後、NISA のつみたて投資枠で買えます。
——だから、初心者の鉄板は、ほぼ 「オルカン1本」で完結します。
判断できない・しなくていい、と思うなら オルカン (全世界株式)。
どちらも信託報酬は年0.1%前後、NISA のつみたて投資枠で買えます。
——だから、初心者の鉄板は、ほぼ 「オルカン1本」で完結します。
しゃけ
よし、決めた! ぼくは オルカン でいく!
「未来は予想できないから、地球まるごと買う」って気持ち、ぼくにすごく合ってる気がする!
「未来は予想できないから、地球まるごと買う」って気持ち、ぼくにすごく合ってる気がする!
わかめ
ふふ、いい選択!
具体的な商品名でいうと、「eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー)」 あたりが、信託報酬の安さで定番中の定番だよ。
具体的な商品名でいうと、「eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー)」 あたりが、信託報酬の安さで定番中の定番だよ。
迷う時間より、決める1分。
- "つみたて投資枠 オルカン" か "S&P500" で検索して、商品ページを見てみる
- NISA口座のサイトで、選んだ商品を "お気に入り" 登録
- "毎月いくら積み立てるか" を、今日いったん決めてしまう (あとで変えられる)
わかめ
「何を買うか」——インデックスで決まったね。
じゃあ次は、"どう買うか" の話だよ。
じゃあ次は、"どう買うか" の話だよ。
しゃけ
どう買うか?……買い方なんて、ボタン押すだけじゃないの?
わかめ
それも1つの方法。でも、もっと初心者向きの "コツコツ買う" 方法があるんだ。
次回は、その王道——ドルコスト平均法。これを知ると、毎日の相場が気にならなくなるよ。
次回は、その王道——ドルコスト平均法。これを知ると、毎日の相場が気にならなくなるよ。
しゃけ
相場、気にならなくなるの……!?
それ、気がラクすぎる……!
それ、気がラクすぎる……!
今日のまとめ
- インデックス投資 = 「指数に連動する投資信託」を買うこと
- 指数 = 市場ぜんたいの値動きをまとめた "通信簿"
- 投資信託 = みんなのお金をまとめて、プロが運用する "福袋"
- 代表的な指数: TOPIX (日本) / S&P500 (米国500社) / オルカン (全世界)
- アクティブの約7〜8割は、長期でインデックス (平均) に負ける
- 最大の強みは 「プロが作る市場平均を、確実に取れる」 こと
- 迷ったら オルカン1本。これで OK
"自分のインデックス" で、未来を試算
月いくらをオルカン/S&P500 に積み立てたら?
年利5-7% で 20年・30年運用したら?
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